ひきこもりの当事者を支援する団体は高知県でもいくつもあるのですが
その中でも「当事者の気持ちを無視したなわばり争い」としか見えない
実例を今日は紹介したいと思います。

私が一応所属しているひきこもりの家族会と、そこから派生した
社団法人とは、非常に仲が悪いです。

どれくらい悪いかというと、社団法人が家族会から離脱したことを
HPにはっきり記載しているくらいです。普通、いろいろ経緯があるにせよ、
離脱した理由を記載して、自分たちは別の団体を立ち上げたなどと
書くことはまずないだろうと思います。

私は、両方の団体に顔を出しているので、当時の状況を他の人に聞いたり、
双方の側の言い分を聞いているのですが、概ね家族会側の対応が悪いと
感じています。
役員に決算書類の詳細を教えなかったり、閲覧不可という対応をしたり、
居場所の私物化を容認したり、など、運営を会長が私物化したというのが一番
大きな理由だと思っています。

ただし、その後の社団法人側の対応も良くない。
私は、社団法人側の活動も気になって、そちらに行って話を聞かせてもらいました。
当初は社団法人側の活動にも参加したいと思って行ったのですが、
結局は、家族会側にいる人間は受け入れることはできない、ということで、
入会できず、言われたのは「自分で会を立ち上げてやってみなさい」という
言葉です。

これは体良く断られたな、、と当時は思いました。
よくよく考えてみたら、当事者が関心を持って行っているのに、
家族会側の人間がいると気になるから、とか、当事者を横取りしたと思われるから
などというのは、親側、運営側の勝手な言い分であり、当事者には全く関係のないことです。

結局、社団法人側に壁を作られたまま(この会を作ったのがその証左)で、
現在に至ります。

本来なら、そちらの社団法人側に加わって、バーベキュー会や、船遊び、居場所で
みんなで集まって話し合う、ちょっとしたご飯を食べる、勉強会などをする、
そういう場所があるのではないか、と思っていたのに、しっかり壁を作られてしまいました。

本当に弱っている当事者なら、この対応だけで、もうこの社団法人には行くまい、と
感じてしまうと思います。
悩みを抱えているのは当事者です。その当事者が相談しにきたのに、「自分で団体を
立ち上げなさい」はないでしょう。

この点についての社団法人側の対応というのは、「自分たちが好きな
(扱いやすい)当事者のみ参加を許して、それ以外の人間には参加をさせない、
という運営側の方針が透けて見えるなと思っています。
例えば、若い女性の当事者が来たらどうでしょう。
「自分でNPO法人を立ち上げなさい」っていうかな。

当事者側がたまったものではありません。

団体を立ち上げろ、というのはひきこもりの当事者や経験者に言う言葉としては
まずNGだろうと思います。(「今作らないと結局作らないだろうね」などとも言われました)

そんなことは当事者が元気になって自発的になって初めて言う言葉であり、
他人からアドバイスとして聞いて、「立ち上げようか」と思うものではないはずです。

社団法人側にも実直に当事者を支援してきた実例があるので、この一点において
一方的に批判はしませんが、家族会側にしろ、社団法人側にしろ、自分たちの感情に
任せて、当事者視点を無視した、なわばり争いとも言える
(私達は気にしてないけど、向こうが気にするから)状況を
自らが作り出しているということは自覚しておいたほうがいいと思います。

結局、私は、家族会側からも疎まれ、社団法人側からも当事者としては歓迎されず、
という状態が続いていて、まぁ、一緒にバーベキューしようとか、時々声をかけて
いただくのはありがたいですが、ちょっと寒しい状況が続いています。

所属している家族会側は今度NPO法人化を目指すようです。
東京で作って事務局長やったことがあるのですが、正直手伝うかどうか決めていません。
勘定科目から設定しないといけないのも、ものすごく面倒だし、
正しい決算の作り方を教えるのも、理解力のない70歳に教えるのは正直イラッとします。

家族会の私物化をしている団体を手伝うのも気分が悪いので・・・。

当事者が自由に主体となって明るく活動ができる団体というのは高知では生まれてこないのかな、
と現在は考えています。

テレビの取材も受けているので、こういうことも伝えようかな。